「おかしいでしょ! 普通ここは私に超能力とか武器とかくれるんじゃないの!?」
私は神? に向かって叫んだ。
――これだから人間という種族は。この星の覇者であり、自分が世界の中心であることが当たり前のように考えている。
何で? 私の何が間違っているって言うの? 何で私が熊に殺されなくちゃいけないの?
この状況をなんとかしなきゃいけないのに、具体的な方法なんて何も思いつかなくて、そんな疑問ばかりが溢れてくる。
――力が欲しいか。
「今度は何!?」
先ほどとは違う声が聞こえる。
――力が、欲しいか。
「また熊を大きくしたりするんじゃないでしょうね!?」
――我は汝の味方なり。もう一度問う。力が欲しいか。
「ええい! もう何でもいいから私を助けて!」
――宜しい。汝に戦う術を授けよう。
(なんか、北風と太陽みたいだな……)
そんなどうでもいいことを考えていると、一瞬の発光の後、私の手にはずしりと重いソレが握られていた。